格安スマホ=Android だけではない!

格安スマホといえばAndroid、と思い込んでいる人は多いでしょう。
実際、格安スマホとして販売されている端末はほとんどがAndroidOSを採用したものであり、後は中古(もしくは型落ち)のiPhoneだったりします。
しかし、実はもう一つWindowsOSを採用したWindows Phoneというカテゴリーもあるのです。
このWindows Phoneですが、店頭販売でも見かけることは少なく主に通販サイトからの購入に限定されてしまいますが、Android機と変わらぬコストパフォーマンスの高さを実現しています。
パソコン業界では圧倒的なシェアを持つWindowsをスマートフォンに搭載したWindows Phone。
当然、それらパソコンとの強力な連携を実現し、価格も安いとなればある程度人気が出てもいいはず……。
そこで今回は、Windows Phoneのスペック及び将来性について解説いたします。
これだけあるWindows Phoneのラインナップ

まずは現在購入できるWindows Phoneの機種をおさらいしておきましょう。
大手通販サイトのAmazonで販売されているWindows Phoneを調べてみたところ、約20機種がヒットしました。
販売しているメーカーも比較的名前の通ったメーカーが多く、製品としての信頼性の高さを裏付けています。
主なWindows Phoneメーカーを以下列記してみます。
Microsoft

WindowsといえばMicrosoft。Surface(タブレット端末)の開発に力を入れている同社は、当然のことながらスマートフォンも販売しています。
VAIO

以前はVAIOといえばソニーのパソコンのブランド名でしたが、現在は別会社となりVAIO株式会社として主にWindowsパソコンをメインとした事業を展開しています。
Windows Phone は主にビジネス用途として位置付けており、個人向けにはAndroidOSのSIMフリースマホを販売しています。
マウスコンピューター

乃木坂46を起用したテレビコマーシャルでその名を知った方も多いと思います。
1990年代からパソコン製造を行っている老舗企業ですが、パソコンだけでなくこのようなスマートフォンやタブレットも販売しています。
FREETEL

格安スマホ大手のFREETELもWindows Phoneを販売しています。
Windows Phoneは「KATANA」という名称を付けて販売しており、現在のモデルは02の番号が付いています。
他にも、通信機器大手のNokiaや、台湾のパソコンメーカーAcer、新興ITベンチャーのトリニティなど、多くの企業がWindows Phoneの販売を手掛けているのです。
価格とスペックはどうなのか? 実際に使えるのか?

このWindows Phone、一体どのくらいの価格でどのくらいのスペックなのでしょうか?
一例としてFREETELのKATANA02をピックアップしてみましょう。
気になる価格ですが、Amazonでは2017年11月現在15,000円強の価格が付いています。
なお、他のWindows Phoneも押しなべてこの程度の価格帯であり、Androidスマホでいうエントリーモデルに該当する価格です。
また、本体の主要スペックは以下の通りです。
【KATANA02主要スペック】
OS | Windows 10 mobile | バッテリー | 2600mAh |
メモリ | 2GB RAM/ 16GB ROM(最大32GB) | 重さ | 159g |
CPU | Quad core 1.1GHz | ディスプレイサイズ | 5インチ |
カメラ | メイン800万画素/内側200万画素 | 本体サイズ | 141.0×72.0×8.9 |
このように、決して高いスペックではありませんが、15,000円の端末と考えれば十分合格点だと思います。
このKATANA02をはじめとしたWindows Phoneの最大の特徴は、パソコンと連携してさまざまな機能を利用することができる点にあります。
Microsoftアカウントを登録すれば、クラウドストレージ「OneDrive」を利用したり、wordやexcelなどで作成された資料をスマートフォンで確認したり、音声アシスタント「Cortana」が操作をサポートしたりと、MacユーザーがiPhoneを使っているのと同じようにWindowsユーザーがWindows Phoneを利用することが可能です。
しかし……。
2017年10月、Windows Phoneの事実上の開発終了を発表
マイクロソフトのWindows部門の責任者 ジョー・ベルフィオール氏が、2017年10月にWindows Phoneの事実上の開発終了を明らかにしました。
つまり、今後Windows Phoneの新規開発はすべて凍結されることとなります。
となると、現在発売されている端末については投げ売り状態になることでしょう。各メーカーも”店じまい”モードに突入しています。
格安スマホのもう一つの選択肢として有力であったWindows Phoneですが、この先2~3年間暫定的に安い端末を使いたいというユーザー以外は手を出さないほうが無難かもしれません。
この記事を書いた人

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福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。
20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。