XperiaのフラッグシップモデルがMVNOでも買える!

Androidスマホだけでなく、iPhoneを含めたスマートフォン全体で見ても常に人気ランキングの上位に顔を出すソニーのXperiaシリーズ。
国産メーカーのスマートフォンであるため安心感があるというだけでなく、高機能と洗練されたデザイン、そして何よりもこれまでのAndroidスマホをリードしてきたブランド力がその理由でしょう。
2017年11月、このXperiaのフラッグシップモデル「XZ Premium」が、格安スマホ事業者のnuroモバイルから発売されることが発表されました。
もちろん格安スマホ事業者としてXperiaをラインナップに加えるのは初めての試みです。
これまではNTTdocomo独占で販売されていたのだが・・・
Xperia XZ Premiumですが、これまで国内ではNTTdocomoが独占販売していた機種です。
2017年夏モデルとして登場し、Androidスマホの中ではHuaweiP10などと並んで売れ行き好調なモデルとして中古市場でも引っ張りだこです。
iPhoneに飽きたdocomoユーザーが機種変更する際に真っ先に候補に挙げるとも言われており、docomoとしてもかなり力を入れて販売していました。
ソフトバンクやauではXperia XZ1などのシリーズ機種を入手することはできますが、4Kディスプレイの採用や5.5インチの大画面などXZ Premiumにしかない魅力があるため、多くのXperiaファンはNTTdocomoを選択するしかなかったのが現状です。

Xperia XZ PremiumはAndroidスマホの中でもハイスペックモデルに位置づけられており、NTTdocomoオンラインショップにおける一括購入は93,960円というプライスが付けられています。
これはNTTdocomoオンラインショップ内ではiPhone7Plusの32GBモデルとほぼ同じ価格です。
【Xperia XZ Premium主要スペック】
OS | Android 7.1(8.0対応) | バッテリー | 3230mAh |
メモリ | 34GB RAM/ 64 GB ROM | 重さ | 191g |
CPU | Qualcomm MSM8998 2.45 GHz(クアッドコア)+1.9 GHz(クアッドコア) オクタコア |
ディスプレイ | 5.5インチ |
カメラ | 1920万画素/ 1320万画素 | カラバリ | 3色 ※nuroモバイルは1色 |
これらの数字からも、まさにAndroidスマホを代表するハイスペック端末であることが伺えます。
専用回線に見るnuroモバイルの本気度

さて、今回格安スマホ事業者のnuroモバイルはXperia XZ Premiumを販売するにあたって、驚きの施策を打ち出してきました。
それはプレミアム帯域の採用。
XZ Premiumの特徴のひとつに下り最大788Mbpsの通信速度を実現しているというのがあります。
しかし、nuroモバイルをはじめとするMVNO各社は通信速度という点においては大手キャリアには遠く及ばず、混雑時には1Mbpsを切ることもあるほど。XZ Premiumの長所を殺してしまうことにもつながりかねません。
そこでnuroモバイルはXperia XZ Premium専用のプレミアム帯域を確保。
ユーザー1人あたりで一定の帯域を確保できるように配慮したネットワーク設計を行い、混雑時でも速度低下しないような工夫をしているのです。
このプレミアム帯域の利用は無料ではなく月額2,000円が別途発生します。
若干利用料が上がりますが、それでもNTTdocomoと比較すると割安であることは間違いありません。
仮に端末を36回払いで購入し、音声SIMプランで契約した場合、2GB/月のデータプランで端末代含め3,980円/月となります。
大手キャリアのような分割払いによる端末サポートを導入しているため、比較的安く利用できますね。
もちろん専用帯域を必要としないユーザー向けのプランもあり、こちらは2GB/月で2,980円となっています。
nuroモバイル以外でも買える事業者は出てくるのか?
Xperiaシリーズのフラッグシップモデルを格安スマホ事業者で購入できるというのは、ユーザーの選択肢も広がり非常に喜ばしいことです。
とはいえ、これは同じSonyグループのnuroモバイルだからこそ可能となったに過ぎません。他の格安スマホ事業者でXperia XZ Premiumを扱えるかといえば、現状ではかなり厳しいと言わざるを得ないでしょう。
今回のnuroモバイルの戦略は、MVNO業界の生き残りをかけた一つの「差別化戦略」と読み取ることができます。
MVNOの付加価値を高め、かつ速度面に関しても別料金で保証するという仕組みは、今後他のMVNOにも広がっていくのではないでしょうか。
この記事を書いた人

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福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。
20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。