未だ根強い人気を誇るiPhoneブランド
イギリスの調査会社Kantar Worldpanelのレポートによると、2016年12月時点における日本市場のiPhoneのシェアは54.7%となっており、世界でも類を見ないiPhone王国となっています。
他の国を見てみると、イタリアは16.6%、アメリカは44.4%、ドイツは21.6%であり、アップル本社のあるアメリカですら44.4%と、日本より10%近く低い数字です。
つまり、日本はそれだけiPhoneにとって優位な市場であり、通信会社との契約の際にもiPhoneの有無が左右する状況であるといっても過言ではありません。
日本でiPhoneを初めて市場に投入したソフトバンクがあっという間にシェアを拡大したように、通信会社にとってもiPhoneはキラーコンテンツであり、今や着実に勢力を伸ばしつつある格安SIM各社にとってもiPhoneをセット販売すればもっと3大キャリアから顧客を奪えると考えていることでしょう。
格安SIM各社のiPhoneの扱いは?
ところで、格安SIM会社の中でiPhoneをSIMとセット販売している会社はどのくらいあるのでしょうか?
会社名(ブランド名) | セット対象機種 | 購入プラン |
UQmobile | iPhone5S | 一括or分割 |
Y!mobile | iPhone5S | 一括or分割 |
DTI SIM | iPhone6S(16GB) | レンタルのみ |
BiglobeSIM | iPhoneSE、iPhone6、iPhone6プラス | 一括or分割 |
※2017年2月現在
このように、格安SIM会社でもiPhoneを扱っているのはごく一部です。
しかも最新モデルのiPhone7シリーズの扱いは無く、iPhone6や5s、6sなどの型落ちモデルが中心となっています。
つまり、iPhoneと格安SIMを同時契約しようとすると、これら4社の中からの選択、しかも型落ちモデルの購入に限られるということなのです。
ビッグローブSIMが型落ちではなく現行モデルの扱いを開始
そんな中、Biglobe SIMに限っては、現行モデルのiPhoneSEを取り扱っています。
2017年1月から取り扱いを開始し、端末代金とSIMの月額料金を合算しても契約から24カ月間の月額が最低2,980円で利用できるという非常にお得なプランです。
ビッグローブのwebサイトで料金シミュレーションしてみると、仮に契約プランをデータ3GB・音声対応SIMで無料通話を付けた場合は4,330円となります。
iPhoneSEは7と並ぶiPhoneの現行機種であり、現在ドコモをはじめとする3大キャリアでもセット販売を受け付けています。
仮に同様のプランでドコモの料金をシミュレーションした場合、6,588円となり、ビッグローブよりも2,000円以上割高になってしまいます。
※両社とも24回分割払いで試算
このように格安SIM会社がiPhoneブランドを取り扱い、それが同じ機種であれば3大キャリアよりも安く利用可能であることは明白であり、多くの格安SIM会社で最新のiPhoneを取り扱うようになればさらに多くのユーザーが格安SIMへ変更すると思われます。
iPhone7+格安simならアップルストアでの購入一択
ただし、iPhone7などの最新機種については、現在格安SIM会社での取り扱いはありません。一説には新品のiPhoneを販売するには厳しい制約があり、アップル社が販売ルートを限定していると言われています。
真偽のほどはさておき、現時点でiPhone7を格安SIMで利用するには、アップルストアでSIMフリー版を購入し別途格安SIMの契約をする方法しかありません。
それでも3大キャリアで購入するよりは2年間のトータルコストでみると数万円お得であり、どうしてもiPhoneを使いたいという方はこの方法を選択するしかないでしょう。
まとめ
日本におけるiPhone人気は当分衰えることは無いでしょう。
この秋にはiPhone8のリリースも予定されており、画期的な機能も実装されると噂されているためまた熱狂的な盛り上がりとなるはずです。
しかし、格安SIM各社も徐々にiPhoneの取り扱いを増やす方向で進んでいるため、いずれ最新のiPhoneと格安SIMのセット購入が可能となる日も来るのではないでしょうか。
この記事を書いた人

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福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。
20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。