格安スマホ業界で定着した感のあるASUSのスマートフォン

数年前までASUSと言えばパソコンのマザーボードやグラフィックボードなどのメーカーとして一部のマニアにしか知名度がありませんでした。
格安スマホが世に出始めた時代においても、ASUSの読み方は「エイスース」なのか「アスース」なのか、あるいは「エイサス」なのかが議論になるなど、日本国内でのブランド浸透度がイマイチだったことは否定できません。
(正確には、「エイスース」です。)
しかし、当時より大手パソコンメーカーのOEM生産を受けている会社として業界内では有名であり、台湾に拠点を置く高い技術力を誇る企業として注目を集めていたのは事実です。
そして今では格安スマホ各社がASUSブランドの端末を扱うようになり、量販店店頭でもかなり目立つ場所にディスプレイされるようになりました。今最も勢いのあるスマートフォンブランドといっても過言ではないでしょう。
そんなASUSは2017年に入ってからも続々とニューモデルを日本市場に投入し続けています。
ZenFoneのブランド名を冠したこれらの端末は、ロースペックからハイスペックまでユニークな機能を持った幅広いラインナップが特徴。
そこで今回はこのZenFoneシリーズのラインナップについて、それぞれのスペックや特徴をご紹介いたします。
基幹モデルとなるZenFoneシリーズの多彩なラインナップ
ZenFoneシリーズのコンセプトは、「心に平和をもたらす、無駄のない美しさ」。日本語の禅から名付けたと言われており、2014年から日本に投入されたシリーズです。
現行モデルとなるZenFoneシリーズは全部で16機種あり、それぞれに特徴のある個性的な機種ばかり。もちろん、すべてが売れ筋モデルということはなく、売れているモデルとそうではないモデルとに分かれます。
では、比較的売れているモデルを中心にその特徴を挙げてみましょう。
◇ZenFone 3 Max (ZC553KL)
2017年4月15日発売開始の新機種。
2万7800円前後の価格帯で販売されているミドルスペック端末です。
既に発売されているZenFone 3 Maxの強化版といった感じで、ディスプレイを5.2インチHD→5.5インチフルHDとし、CPU性能もアップさせています。なお、少しややこしいですが、これまでのZenFone 3 Max(ZC520TL)も引き続き販売されているため、ZenFone 3 Maxというブランド名の端末が2種類存在することとなります。
最たる特徴はそのバッテリー性能。4100mAhもの大容量バッテリーを搭載し、連続待受時間最大約38日間を謳っています。
また、その大容量バッテリーを活かしたリバースバッテリー機能も搭載。
モバイルバッテリーのように、他の端末のバッテリーをチャージすることも可能です。
◇ZenFone 3 Laser (ZC551KL)
2016年11月26日発売で、現在28,000円前後で販売されているミドルスペック機種です。
Laserの名を持つ通り、最大の特徴はレーザーオートフォーカス。背面カメラで撮影する際に、レーザー光を用いて瞬時にピントを調節することが可能であり、素早く被写体を撮るといったシチュエーションを得意としています。
また高性能の手ぶれ補正機能を搭載しているため、動画撮影などもスムーズ。
写真や動画などを頻繁に撮影する方に最適です。
◇ZenFone AR (ZS571KL)
2017年夏に発売される予定のAR(拡張現実)技術とモバイルVR(仮想現実)に対応した端末です。
2,300万画素のモーショントラッキングカメラを搭載し、優れた3D空間の創出を行うことで高クオリティの端末になります。
ちなみに、ARとVRの両方に対応するスマートフォンは世界初。ゲームをはじめとしてさまざまな用途で活用される場面が想像できます。
初心者向けからヘビーユーザー向けまでが出そろう

これらの他にも、定番モデルのZenFone 3やHOYA製レンズを搭載し光学3倍ズームが可能なZenFone ZOOM、前面背面両方に1300万画素カメラを搭載し自撮り機能を強化したZenFone Selfie など、ユニークな端末が目白押し。
どれもがユーザーが求めているニッチな需要を掘り起こし商品化するといった役割を持っています。
まとめ
ASUSが考えているのは、標準的なスペックの端末をベースに、一部の機能を強化し「尖った」製品を発表することで話題を集め、幅広い層にアピールすること。そして、ニッチなニーズを掘り起こし、新たなマーケットを創出することにあると思われます。
これまでにないユニークな機能を持ったスマートフォンがASUSから今後続々と発表されるのではないでしょか。
ますます目が離せないメーカーになりつつありますね。
この記事を書いた人

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福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。
20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。