今や端末2台持ちは珍しくない
一般社団法人電気通信事業者協会の調査によると、携帯電話の契約数は2016年9月期で159,547,600となりました。
つまり、ひとり1台持つことはもはや当たり前になり、今やひとりで2台持ちすることも珍しくないということです。具体的な保有パターンを見てみると、多くの人はプライベート用に1台、ビジネス用に1台という風に用途を使い分けて保有しているようです。
では、現在大手キャリアでスマートフォンを1台契約している人がもう1台追加で契約しようと考えた時、どのような契約形態を選択すれば通信費を抑えることができるのでしょうか?
大手キャリアで2台契約する場合

真っ先に思いつく契約方法が、現在のキャリアに家族契約などの割引パターンを適用して申し込む方法です。仮にNTTdocomoでシミュレーションしてみましょう。
前提となる条件ですが、データ通信量は1台当たり5G弱と仮定します。また、2台とも音声通話ありの契約とします。
なお、利用する端末は既に所持していることとし、新規購入の端末代は考慮せず、純粋に通信費で算出しています。
1台目の契約 | プラス1台の分 | 合計金額 | ||
カケホーダイライト | 1,700円 | カケホーダイライト | 1,700円 | |
シェアパック10 | 9,500円 | シェアオプション | 500円 | |
SPモード | 300円 | SPモード | 300円 | |
11,500円 | 2,500円 | 14,000円 |
このように、NTTdocomoの場合は1台目の契約に対してパケット10Gとして、2台目はそれをシェアするという形になります。これにより、各端末で5Gづつ利用できる計算になります。
結果、NTTdocomoでスマホ2台持つと14,000円の通信料が毎月発生します。
なお、NTTdocomoと長期契約している方の場合、ずっとドコモ割が適用されるためシェアパック10が割引となりますが、それでも最大で1,000円引きのためそれほど大きく差が縮まるわけではありません。
大手キャリア1台+格安スマホ1台で契約する場合

では、追加の1台を格安SIMで契約した場合はいくらなるでしょうか。同条件で算出してみます。なお、格安SIMは今回NTTdocomo網を利用する楽天モバイルで比べてみました。
1台目の契約 | プラス1台の分 | 合計金額 | ||
カケホーダイライト | 1,700円 | 5分通話し放題 | 850円 | |
データMパック | 5,000円 | 通話SIM 5G | 2,150円 | |
SPモード | 300円 | |||
7,000円 | 3,000円 | 10,000円 |
このように、2台合わせても10,000円と、NTTdocomoで2台契約するよりも毎月4,000円お得に契約することが可能です。
音声通話も5分間かけ放題プランであるため、日常の使用にはさほど不便はないでしょう。
使い方によってはさらにお得になることも!?
単純に1台5GBのデータ容量で契約した場合を比較してみました。実は利用シーンによってはさらに価格差が開くケースもあります。
例えばテザリング。NTTdocomoのデータシェアパックは、テザリング利用時に、テザリングオプション定額料(1,000円/月)が発生します。
格安SIMの場合はこのような制限はないので特に気にせずテザリング利用も可能です。
ただし、2台目を格安SIMにした場合のデメリットもあります。それは各端末の通信データ量に大きな差が生じる場合。NTTdocomoのプランだと、「2台合わせて10G」の利用が可能です。つまり、1台目が7Gで2台目が3Gといった使い方が可能です。
しかし、2台目を格安SIMにすると、それぞれに5G割り当てられるため、どちらかが5Gを大きく超えてしまった際には不都合が生じます。
それさえ納得の上であれば、2台目のスマホは格安SIMがお得だと言えるでしょう。
まとめ
なお、期間限定のキャンペーンなどでデータ増量などを行う格安SIM会社も多くあります。契約時期を選べばさらにお得に契約することも可能です。
また、コミコミプランなどの「端末代も含めた割引制度」が充実しているのも格安SIMの特徴。通信料金だけでなく端末代も含めるとさらにその差は開くのではないでしょうか。
用途によって2台のスマホを使い分けるのであれば、1台目を信頼できる大手キャリアとし、2台目は格安SIMで契約するのが賢い選択ですね。
この記事を書いた人

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福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。
20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。